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今月のお題

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 あなたの腰痛どのタイプ? 』

あなたの腰痛はどのタイプ?

あなたの腰痛はどのタイプ?

背骨と椎骨の構造

 
腰痛は症状であって、腰痛という病名はない。腰痛を起こす原因によって、対処方法はさまざまだ。身体の中にどんな異常があるときに腰痛は起こるのだろうか。腰痛の種類や疾患別に、症状や治療法を見てみよう。


腰痛の原因になりやすい身体の部位は?

 腰痛は、背骨(脊柱)とその周辺の筋肉などが原因で起こることが多い。しかし、たとえば「椎間板ヘルニア」と言われて、椎間板がどこにあるのか、すぐにわかるだろうか。腰痛の原因を理解するために、脊柱の構造を把握しておこう。

 脊柱は椎骨(ついこつ)が上下につながってできている。上の方から頚椎、胸椎、腰椎、仙椎(仙骨)、尾椎(尾骨)に分類されていて、腰痛の原因になるのは、主に腰の部分にある5個の腰椎だ。

 椎骨は円柱形の椎体と、椎体からアーチ状に伸びた椎弓からできている。椎体の後面と椎弓の前面に囲まれたトンネル状の空間が脊柱管で、中に神経が通っている。枝分かれした神経は椎骨と椎骨の隙間から脊柱管を出て左右対称に手足や体の様々な場所に伸びていく。椎体と椎体の間には椎間板があってクッションの役目をはたし、椎弓と椎弓は椎間関節という関節でつながっている。

骨や筋肉に異常がない心因性の腰痛もある

 この連載の第1回で紹介したように、痛みを起こす要因には、「侵害受容性疼痛」「神経障害性疼痛」「心因性疼痛」の3つがある。腰痛にも、腰椎や周辺の筋、筋膜、靱帯、内臓などに異常がある侵害受容性のもの、神経が障害を受けて正常に機能しなくなった時に起こる神経障害性のもの、そして心理的影響で痛みを感じる心因性のものがある。

 痛みは身体の異常を知らせるために重要なものだが、人間には痛みを抑えるメカニズムもそなわっている。しかし、心理的・社会的なストレスが原因でその機能がうまく働かなくなることがある。例えばごく小さい痛みを非常に強く感じたり、痛みの原因であった病気や怪我が治ったあとに痛みだけが残ってしまったりする場合がある。このような心因性腰痛(非器質性腰痛)の裾野はかなり広いと考えられている。

▼障害部位の違いによる腰痛の特徴
正確に識別することは困難であるが、障害部位の違いによりおおまかな特徴がみられる。
・椎間板……おじぎをして姿勢をもどすときの動作で痛みを感じる
・椎間関節…腰を後ろにそったり、捻ったりする動作で痛みを感じる
・筋肉………前屈みをするときや腰の筋肉に力を入れたときに痛みを感じ、暖めたり、さすったりすることで痛みが和らぐ
・神経………腰痛だけでなく、脚とくに膝から下がしびれたり、力が入りにくいなどの症状を伴う
・骨…………椎骨が破綻したときには強い体動時痛がみられる

 ここからは、疾患(種類)別に腰痛を解説しよう。

非特異的腰痛~原因がはっきりしない腰痛

・どんな病気
 非特異的腰痛とは病名ではなく、原因がはっきりしない腰痛全般のことを指す。実は腰痛全体の85%は、この非特異的腰痛だ。

 原因がはっきりしないといってもまったく原因不明というわけではない。レントゲンやMRIを使っても、腰痛の原因を特定できないものを示している。結果的に治療法が同じであれば検査に必要以上な時間と費用をかけるより、ひとまとめに考えて治療を開始したほうが患者にとってメリットが大きいということだ。

・治療法
 痛みが強い場合には消炎鎮痛薬の内服や外用(湿布、塗り薬)を行う。

 以前は安静を保つことが勧められたが、現在では、できるだけ日常生活の活動性を維持することが勧められている。慢性的な腰痛ではストレッチと筋力増強を組み合わせた運動療法を行うことが大切だ。

 心理的・社会的ストレスが原因であれば抗うつ薬や抗不安薬が腰痛の改善に有効な場合がある。整形外科的治療に止めずに心療内科によるカウンセリングを受けたり、ときには理学療法士や心理療法士を含めた連携的治療としての認知行動療法を受けることで改善が得られる場合もある。

ぎっくり腰~腰部の筋肉や関節の障害を原因とする急性腰痛

・どんな病気
 筋肉・筋膜の損傷や腰椎の関節捻挫などによって起こる腰痛はレントゲンやMRIで異常が見られないため、通常は非特異的腰痛に含まれる。これらのうち無理な姿勢や動作の後に急激に起こる腰痛が“ぎっくり腰”と呼ばれる。

 運動不足で腰部の筋組織や腰椎の関節が柔軟性を欠いて堅くなった状態のときに起こりがちである。デスクワークや車の運転で長時間の前屈み姿勢を続けたときなどにも起こることがあり、動作の開始時に急激な体の動きは避ける注意が必要だ。

 引っ越しや年末の片付けなどで腰部の筋肉が疲労した後にも急激な腰痛を来すことがあり“ぎっくり腰”の一種と言える。

・治療法
 通常はコルセットなどで腰部を保護して休めば数日で治まることが多い。症状が軽減すればコルセットは外してできるだけ元の生活に戻すように心がける。予防的には普段から運動をする習慣をつけることが大切だ。

 また重労働を繰返したり、寒い場所や騒音のある場所での作業や心理的な緊張を伴うような作業では腰部の筋肉に疲労を生じやすく、腰痛を繰り返して慢性腰痛に移行することがある。思い当たるものから環境を改善することで、痛みが軽減したり治まることがある。

腰椎椎間板ヘルニア~椎間板の一部が飛びだし神経を圧迫

・どんな病気
 ヘルニアという言葉は、臓器などの一部が飛び出す現象のことをいう。椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が飛びだして神経を圧迫したり、炎症を起こしたりすることで、痛みが生じる病気である。

 腰痛や臀部痛に加えて脚にしびれや痛みが起こったり、力が入りにくくなるなどの神経症状を伴う。痛みのために腰は横に曲がった状態のまま、屈むことや靴下を自分で履くことが困難となる。座るより立ったままの方が楽であり、無理な姿勢を続けると臀部や下肢の痛みやしびれが強くなる特徴がある。

 レントゲンにはヘルニアは映らないので、MRIを行い椎間板の突出が神経を圧迫していることが分かれば診断がつく。ただし、MRI検査の結果で椎間板ヘルニアがあっても、症状が見られないこともあり、その場合は治療の対象にならないので放置して良い。

・治療法
 人体には椎間板ヘルニアを自然治癒するしくみが備わっている。自己免疫作用により神経を圧迫している椎間板ヘルニアをマクロファージが働いて小さくしてくれることになっているが、この働きは個人差があり一様ではないといわれる。

 治療としては消炎鎮痛薬の服用やコルセットの装着などで痛みを抑えながら、無理を避けた生活をして自然治癒を期待する。寝るときは横向きで痛む方の脚を上にして膝を軽く曲げ、抱き枕を抱くようにすると痛みの少ない姿勢を保持しやすい。

 最近は治療薬として抗けいれん薬(リリカ)や弱いオピオイド(トラムセット)も使用できるようになっており、痛みの強い場合には我慢せずに医師に相談する方が良い。薬が効かない痛みや脚の力が入らないなどの神経麻痺があれば整形外科専門医を受診することが勧められる。足が垂れてスリッパが勝手にぬげたり、つま先立ちが出来ないほどの麻痺が出たり、尿が貯まっているにもかかわらず排尿できない尿閉が現れた場合は緊急手術が必要となる場合があるので、早急に整形外科専門医を受診する必要がある。

腰部脊柱管狭窄症~脚のしびれや痛み排尿障害が徐々に進行する

・どんな病気
 加齢により椎間板がすり減ったり腰椎の関節が変形することで脊柱管が狭められ、神経が圧迫されることが原因となる。高齢者に多く、徐々に症状が進行する傾向がある。足先や足底のしびれで始まることが多く、徐々に臀部やふくらはぎ・すねに引きつれるような痛みが加わってくる。

 長く立っていたり、歩き続けると症状が強くなるので座りたくなる。この歩いては休んで歩いては休んでを繰り返すことを神経性間歇跛行(しんけいせいかんけつはこう)と呼び、この病気の特徴的だ。

 寝ているときや座ったままでは症状はなく、自転車も普通に乗りこなす。進行すると足のしびれが一日中続くようになり、屋内の歩行もつらくなったり、排尿障害が起こるようになる。レントゲンでは変形性脊椎症との区別が困難であり、MRIを行い神経が圧迫されて細くなっているのを認めることで診断される。

・治療法
 神経が圧迫されても初期では痛みも軽度であり放置されやすい。治療としてはプロスタグランディン製剤(オパルモン)などの血流改善剤、ビタミンB12(メチコバール)、副作用の少ないセレコキシブ系の消炎鎮痛剤(セレコックス)を使用する。神経痛が強く出る様であれば抗けいれん薬(リリカ)、筋攣縮性疼痛があれば芍薬甘草湯などを使用する。

 長く立ったり歩いたり出来ないことが日常生活に著しい障害となったり、神経性間欠跛行が100200m以下となったり、筋力低下・排尿障害など明らかな神経症状がある場合は、手術が必要となる。近年は小切開で顕微鏡や内視鏡で神経を圧迫している椎骨や靱帯を取り除く技術が発達し、安全性が高く、術後の回復も早くなっているので治療効果が期待できるうちに手術を受けることが重要である。待機しすぎたことにより重い神経障害を抱える結果を残すことは避けなければならない。

骨粗しょう症性圧迫骨折~くしゃみをしただけで骨折することも

・どんな病気
 骨粗しょう症により骨がもろくなり、背骨が押しつぶされるように骨折すること。閉経後の女性や老人は骨粗しょう症になりやすく、骨組織が脆弱となるため脊椎のみだけでなく手首や大腿骨の付け根に骨折を生じやすくなる。

 脊椎圧迫骨折は重いものを持ち上げたり、尻もちをついたりして起こり、胸椎と腰椎の境界部の近くで骨折が起こることが多い。骨粗しょう症の重症例では、くしゃみをしただけで骨折することもある。また腰痛があっても病院に行かずに圧迫骨折に気づかないままのことや、徐々に骨折が進行するために腰痛を自覚しないこともある。

 栄養の偏りや日光浴不足、他の病気の治療のためにステロイド薬(プレドニンなど)の長期間服用があれば若い人にも起こることがあり注意を要する。レントゲンでみられる骨折の部位と痛みが一致することが診断の根拠となる。また、一回のレントゲン結果では骨折がはっきりせずに見逃されてしまうことがあり、強い痛みが続く場合はレントゲンの再検査を受けることが勧められる。

・治療法
 骨折を悪化させないために絶対安静が必要であるが、プラスチック製の硬性コルセットを装着することでトイレに行ったり、食卓で食事をすることが可能になる。骨癒合が得られるまでには23カ月を要し、その間は活動的な生活は控えなければならない。レントゲンで骨折した椎骨に骨新生がみられれば治癒となるが、再骨折を予防するためには骨粗しょう症を治療することが勧められる。

腰椎分離症・分離すべり症~成長期の子どもに起こりやすい

・どんな病気
 腰椎分離症とは椎体と椎弓とをつなぐ椎弓峡部に疲労骨折が起こり、椎体と椎弓が離れてしまう病気のこと。成長期の子どもが、スポーツとくに腰を反らせたり、反らせて捻ったりする動作を繰り返す運動で生じやすいとされ、第5腰椎に多くみられる。

 分離した腰椎が徐々に前方にすべったものが腰椎分離すべり症と呼ばれる。腰椎分離症や分離すべり症が腰痛の原因になることはあっても必ず腰痛を起こすとは限らず、一流スポーツ選手の中にもこの病気を抱えたまま活躍している人はたくさんいると言われている。分離症初期はレントゲンでは診断がつきにくく、CTMRIを行うことは早期診断に有用である。

・治療法
 腰痛で受診して腰椎分離が初期で見つかった場合は、コルセットを装着して46カ月間は運動を休止する。治療経過中にレントゲンやCTを行って分離部に骨癒合が得られればスポーツに復帰できる。分離部が硬化して骨癒合が期待できない状態であれば、長期間の安静をとらずに腰痛が改善すればスポーツに復帰してもよい。

 大人になってから腰椎分離症が偶然みつかる場合もあるが、症状がなければ治療の必要はない。腰痛や脚のしびれなどが持続して薬物療法による改善が得られず、日常生活に支障を来すようであれば手術を検討する。圧迫された神経を解放し、不安定な腰椎を固定することにより症状の改善が期待できる。

変形性脊椎症~加齢により椎間板と椎間関節が変形

・どんな病気
 加齢により椎間板や椎間関節が変形することで誰にでも起こりうる一般的な病気である。軽いうちは無症状のことが多いが、変形が進むと痛みが起こったり、腰の動きが制限されて柔軟性が失われる。レントゲンでは椎間板の隙間が狭くなったり骨棘形成がみられる。また人により脊柱管狭窄症が現れることがある。

・治療法
 痛みの強いときは腰部をサポーターで固定し、痛み止めを服用し、活動を制限して苦痛の軽減をはかる。慢性期であれば腰臀筋や腹筋の筋力増強運動、ストレッチ体操などの運動療法を行う。また膝から下の足にしびれや筋力低下などの神経症状が現れた場合は整形外科専門医を受診し、脊柱管狭窄症に進行していないかを診てもらう必要がある。

腰椎変性すべり症~腰椎がずれることで神経を圧迫する

・どんな病気
 腰椎の関節が変形して上下の椎骨がずれることで脊柱管が狭くなって神経が圧迫されるために腰痛や脚のしびれ・痛み、神経性間歇跛行がおこる病気で、腰部脊椎管狭窄症の一種とされている。腰椎の後屈で症状が悪化し、前屈姿勢で楽になる特徴がある。

 進行すれば歩行距離や立っていられる時間が短縮して日常生活動作の障害や排尿障害が出現するようになる。中年女性に多くみられ、とくに第4腰椎に発生することが多いが、第3腰椎にみられることもまれではない。レントゲンでは椎体の前方すべりと椎間関節の変形がみとめられ、MRIですべり椎の部分で神経が圧迫されていることで診断される。

・治療法
 まずは病気のメカニズムを理解し症状の悪化につながるような生活動作を避けるようにする。治療としてはコルセット、消炎鎮痛剤の服用、腰椎牽引や温熱などによる物理療法を行い、効果が得られなければ硬膜外ブロックなどの神経ブロック療法を行うこともある。これらの治療で効果が得られずレントゲンやMRIで明らかな神経狭窄がある場合は、手術が行われる。神経を圧迫している椎弓や靱帯を切除する手技は腰部脊柱管狭窄症と共通である。椎体のすべりに伴う不安定性があれば脊椎固定術を追加する。

脊柱側弯症~背骨が左右に弯曲、思春期に進行しやすい

・どんな病気
 正面から見ると、通常まっすぐな背骨が左右に弯曲している状態。原因不明で思春期に現れやすい特発性側弯症が多いが、先天性のもの、他の病気が元になって発生するものもある。

 進行すると脊柱変形が衣服の上からも分かるようになり精神的に憂鬱な気分になったり、腰背部痛が出やすくなったりする。変形が高度になれば肺機能の低下をきたすこともあり、早期診断と適切な治療が大切である。

・治療法
 特発性側弯症については学童期に側弯検診で指摘されて病院を受診して診断されることが多い。成長期に進行しやすいため定期的な経過観察を受け、25度以上の側弯症には進行を予防するためにコルセットを装着するが、50度をこえるような重症の場合では、手術による矯正が勧められる。

脊椎腫瘍~腫瘍により骨が破壊され、背中や腰に痛みを生じる

・どんな病気
 背骨(椎骨)にできる腫瘍。原発性のものもあるが、他臓器の悪性腫瘍が転移したものが多い。

 腫瘍細胞が増殖することにより骨が破壊されて、背中や腰に痛みを生じる。また、腫瘍が脊髄や神経を圧迫すると神経障害症状が起こる。痛みや神経麻痺は日毎に悪くなる特徴があり、安静や鎮痛剤による症状の改善が得られにくい。

 レントゲンでは椎骨に白い陰がみられる場合と骨が溶けてみられる場合とがある。CTMRIによりさらに詳しい情報が得られるが組織標本を取って調べるまでは診断がつかないこともある。また原発巣診断のために血液検査で腫瘍マーカーを調べたり、シンチグラフィやペットで腫瘍を探したり、脊椎腫瘍の一部を採取して組織検査を行なうなどして診断する。

・治療法
 薬では治まらない痛みが続くとき、脊椎が破壊されて不安定になってしまうとき、進行性に重篤な麻痺が出現するときは手術が行われる。神経を圧迫している骨を切除し、金属のスクリュウやロッドを使って脊椎を固定する。ただし、腫瘍の悪性度、全身転移の程度、神経麻痺の程度、全身状態などから治療方法が決定されるので、手術は行わずに放射線照射、化学療法などを選択する場合もある。腫瘍の種類によっては特異的な治療により著明な治療効果を期待できるものもありので、原発巣の診断が最優先事項である。

脊髄腫瘍~脊髄内や周囲に腫瘍ができ脊髄が圧迫される

・どんな病気
 脊髄内や脊髄の周辺に腫瘍ができ、神経が圧迫されて、しびれ、感覚障害、筋力低下などの神経障害症状が現れる。良性腫瘍は長い年月をかけて大きくなるのでレントゲンやCTで脊椎の一部に骨がえぐられたような変形をみることが多い。悪性腫瘍は発育が早いので神経麻痺の進行が早く、レントゲンやCTでは脊柱の変化はみられない。

・治療法
 脊髄周辺に発生した腫瘍は外科手術で腫瘍を完全に取り除くことができることが多く、手術による脊髄への侵襲も少なく、再発の危険も少ないので手術治療の価値が高い。

 一方、脊髄内に発生した腫瘍は摘出の際に脊髄への侵襲が大きく、さらに悪性度の高い腫瘍では完全に摘出することは困難であるため再発率が高くなる。再発を防ぐために積極的に腫瘍切除を行えば、その分脊髄への負担は高まり術後に麻痺を残す結果となる。完全切除を断念して放射線照射や化学療法を追加する方が良い結果を生むこともある。

化膿性脊椎炎~脊椎に細菌が感染することで起こる

・どんな病気
 高齢者や糖尿病患者、透析患者、ステロイド長期使用者、悪性腫瘍に罹患して免疫抑制治療を受けている人などに起こることが多い。上気道や尿路の細菌感染などが血行性に脊椎に波及して感染巣を作り、熱発して激しい腰背部痛のために体動困難となる。

 肺や消化器の感染巣から波及する場合では脊椎への感染はマスクされて脊髄麻痺や脊椎に著しい変形が出現するまで気付かれない場合があり。感染性疾患の治療中に腰痛が併発した場合には注意が必要である。

 また起炎菌が弱毒性の場合でも発熱や感染徴候が軽度になり、そのために診断が遅れることがある。初期ではレントゲンに脊椎の変化はみられず診断が難しく、MRIを用いた早期診断が重要である。感染巣から流出した膿が神経を圧迫して脊髄麻痺を生じることがある。

・治療法
 起炎菌を同定することが先決事項であり、抗生剤の点滴を行う前に血液培養検査で細菌を検出する。発熱が軽度な場合、すでに抗生物質による治療が開始されている場合は細菌の検出が難しい。必要があれば脊椎の病巣を穿刺した液から細菌培養を行い、抗生剤の感受性を調べて薬剤選択を行う。脊髄麻痺や脊柱が変形するような病巣の拡大を見る場合は外科的に病巣を郭清して、健全な骨組織を移植する手術が行われる。

その他の病気

腰痛が主な症状でありながら脊柱以外の内臓の病気が原因である場合もある。たとえば次のようなものがある。

●解離性大動脈瘤
 大動脈の壁に裂け目ができ、その隙間に血液が入り込んで裂け目を拡大し、血管がこぶ状に膨れあがる病気。動脈壁が解離するときにひきちぎられるような腰の痛みが起こる。激しい痛みで顔面蒼白、冷汗などがみられる。一刻も早く適切な処置をしないと生命の危険がある。

●尿路結石
 結石が尿管などに詰まり、わき腹や背中に激痛を起こす。結石の移動により痛みの部位が下腹部や陰部に移動する。尿検査で血尿が見られれば本症を疑い、レントゲンで尿管の位置に結石を認める。多量の水分摂取や縄跳びや階段降りで結石の排出を促す。薬物療法で排出がみられない場合は、体外衝撃波で結石を破壊して排出させる方法もある。

●子宮内膜症
 本来子宮内腔にあるはずの子宮内膜組織が、卵巣など子宮外にできる病気。ホルモン周期により子宮内膜の増殖、剥離が起こり、月経時に下腹部痛や腰痛がみられる。

 その他、胆嚢、十二指腸、すい臓など、背中に近い部分の臓器に炎症を伴う病気では、腰痛が最初に現れる症状である可能性がある。